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ビジョントレーニングとは? | 支援のポイント | シーズステップ

ビジョントレーニングとは? What is vision training?

子どものこんなことに困っていませんか?

  • 集中力がない
  • 力加減の調整が苦手
  • 感覚過敏がある
  • 運動が苦手
  • よく転ぶ
  • 手先が不器用
  • 本読みが苦手
  • 図形の問題が苦手

ビジョントレーニングをおこなうことで

  • 集中力集中力
  • 読み書きする力読み書きする力
  • コミュニケーション力コミュニケーション力
  • 運動能力の発達運動能力の発達
  • 自己評価自己評価

これらの生きる力の土台を育てます

人が受ける情報の8割以上は視覚!?

人が受ける情報の8割以上は視覚といわれています。
視覚=視力ではありません。
視力は視覚機能のごく一部のことで、視覚機能は「眼球運動」や「認知能力」などを含む総合的な働きのことをいいます。

ビジョントレーニングにおける「みる」は視力だけではなく

人が受ける情報の8割以上は視覚

この全てを表しています。つまり、
「目で視て、脳で理解して、身体で行動する」
こういうことです。

私たちは日常どうしても子ども達の③を評価をしがちです。
しかし、子どものつまずきは③にあるのではなくそれ以前の①、②にあることが非常に多いです。
ビジョントレーニングでは③のつまずきをまず見つけたら、そのつまずきは①②のどの部分にあるかを見立て、その見立てをもとに目と脳と身体をよりよくつなぐトレーニングを行います。

現在ビジョントレーニングと聞くと私を含め多くの方が
「目のトレーニングをするんでしょ??」
と考えると思うのですが…
もちろんみなさんが想像する通りの眼球運動も行います。
ですが事業所で行うトレーニングの内容は、子どもたちがトレーナーと楽しく遊んでいると思うような内容になっています。
そうなるよう工夫もしています!

日本では3歳児検診などで「C」←このランドル環を使って視力検査を行い、その検査で基準以上見られていれば、それ以上なにかフォローすることはない。
この現在の日本の状況を考えると、怖くないですか?

「目で視て、脳で理解して、身体で行動する」

ビジョントレーニングは、欧米諸国では80年以上も前から歴史があり、子どもの注意欠陥多動性障害(ADHD)や限局性学習障害(SLD)、読み書き障害(ディスレクシア)など発達に課題がみられる子どもたちの改善・克服などに活用され、取り組まれている発達支援の実践プログラムです。

またこのトレーニングは課題を抱える子どもだけではなく、健常者にとっても視空間認知能力を高め、動体視力や判断力などの身体能力の向上もできるため、アスリートやプロスポーツ選手の能力発揮に用いられています。

ビジョントレーニングは、ADHDやSLD、ディスレクシアなど改善・克服に取り組まれている発達支援の実践プログラムです

また欧米諸国では眼科医とは別に視覚機能の改善・リハビリ・ビジョントレーニングを行う国家医師資格保有の「オプトメトリスト」がいます。
しかし日本ではオプトメトリストの国家資格はありません。

そこでシーズステップでは、日本ビジョントレーニング普及協会認定の「プロフェッショナルビジョントレーナー」が、子ども達へビジョントレーニングを行います。

一番大切な発達の土台づくり

一番大切な発達の土台づくり

子どもの発達にはしっかりと決まったステップがあります。
仰向け→寝返り→うつ伏せ→ハイハイ→立ち上がり→歩く→・・・
このステップを登っていくなかで、子どもは様々な刺激を受けて成長していきます。
この刺激を受けるところが「感覚器」です。
「感覚統合」という言葉はご存じでしょうか?

「感覚統合」という言葉を聞いたことがない人は多いかもしれませんが、ほとんどの人は「感覚」という言葉は知っていると思います。

感覚といえば「味覚」「嗅覚」「触覚」「聴覚」「視覚」の「五感」をイメージする人が多いと思います。
実はこれらの他にも身体の動きをコントロールするときや、力加減をはかるときに使う
「固有受容覚」
身体のバランスを取ったりするときに使う
「前庭覚」
というとても重要な2つの感覚があります。

そして私たちが日々の生活の中では
「視覚」「聴覚」「固有受容覚」「前庭覚」「触覚」
この5つの基礎感覚をバランスよく使い(統合し)ながら様々な活動を行っています。
そしてその活動が新しい感覚刺激を行い、そしてまた次の感覚刺激へと下の図のように積み重なり成長していきます。
これが「感覚統合」です。

感覚統合による成長段階

しかし発達障害があったり、気になる行動が見られる子どもたちは、一番下の段階の「基礎感覚」につまずきがある子が多いと言われています。
そうなると、そもそもピラミッドの土台が整っていないので、だましだまし上へ進んで行っていても、いつか崩れてしまい、上へ積み上げることができなくなってしまうのです。

だましだまし上へ進んで行っていても、いつか崩れてしまい、上へ積み上げることができなくなってしまう

感覚統合を行う前に邪魔ものが!?

感覚統合を行う前に邪魔ものが!?

それは「原始反射」です。
皆さん「原始反射」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?
「赤ちゃんがビクッとする」
「赤ちゃんが手をギューっと握る」
「おっぱいを飲んだり哺乳瓶を吸う時のチュパチュパした口を寝ているときや指を近づけるとする」

これらはすべて
「モロー反射」
「手拳把握反射」
「哺乳反射」
と正式名称があります。

これはほんの一部で、原始反射にはもっとたくさんの種類が存在します。
まず「反射」とはなにか?
それは、何かしらの刺激を受けたときに自動的に動くこと。
つまり「原始反射」とは
赤ちゃんが様々な刺激によって無意識に反応する、反射動作のことをいいます。

そして各反射は

  • 反射の動きがみられる

    出現

  • 頻繁にこの動きがみられる

    発達

  • この動きがみられなくなる

    統合

というプロセスを経過していきます。

ひとつの原始反射がまた次の原始反射をサポートするように出現し、発達し、統合し、最終的には反射的な動きの世界から、自分の意思で身体を動かすことができるよう、脳を発達させていくのです。

脳を発達させるということからわかるように、反射の動きは脳を介さず身体が反射的に動いているのです。
その発達段階で大切な感覚統合。

感覚統合を行う中で原始反射が残っていたらどうでしょうか?
感覚刺激を行う中で自分の意図しないところで自分の意図しない身体の動きをしてしまうのです。
確実に邪魔になってきますよね。

実はこの「原始反射」は障害児だけでなく、健常児、また大人であっても残っている人が多いのです。スポーツ選手で、残っている原始反射の統合を行うことで、更に能力がアップした人もいるそうですよ。
原始反射は出現→統合することでなくなっていきます。
つまり、いっぱい出現させたらいいのです。

シーズステップではビジョントレーニングを行うと同時に、原始反射の残存のチェックもさせてもいます。
そして、その子の発達のつまずき箇所を見立て、支援を行っていきます。
発達の土台がしっかりしていれば、次のステップへ進むことはスムーズです。

ですが、土台が整っていないと、次のステップへ行っても、結局振り出しに戻ってしまったり、思うような結果にならない可能性があります。
まずは発達の土台づくりから始めましょう!

うちの子にビジョントレーニングなんてできるかしら?
と思われるご両親へ

うちの子にビジョントレーニングなんてできるかしら?と思われるご両親へ

管理者のダウン症の娘も遊んでいる感覚で、ビジョントレーニングを楽しみながら行っています!
放課後等デイサービスには様々な子ども達がいます。
同じプログラムメニューを行うことが難しいお子さま同士でもスタッフの工夫一つで一緒に取り組むことが可能です!

発達段階に合わせた少人数での療育も行いますが、集団でのコミュニケーション能力、競争心、協調性を学ぶ重要な場と考え、集団療育も行います。
今後、実際のビジョントレーニングの様子をどんどん公開していこうと思っていますのでお楽しみに!